身体の舵が切り替わる時
2017年 02月 21日
昨年の9月のこと、母が私にこのように話しています。
素敵な一日をお過ごしくださいね!
「私ちょっとね、病院に行った方が良いのではないかと思うのだけれどね・・・」
「どうして? どこか具合が悪いの?」と私が聞くと、
「いや~、ちょっとね・・・体力がないような気がしてね・・・」
これが母の答えでした。
2016年9月19日の「ジェロントロジーとアクティブエイジング」というタイトルの記事の中の話です。
何度この日の記事を読み返したことでしょうか・・・
母の年代の人の多くが、体調不良や多少の痛みや苦しさなどを物ともしない強さを持っていて、
もちろん母もその一人で、
4年間の介護の間、具合が良くないなどと母が口にしたことを聞いたことはなく、
この日、珍しく弱音を吐いた母を見て、
母も歳をとったものだなあ~と、私はそのような感覚でこの言葉をとらえていただけでした。
今年になって、時間があるときなどに、以前のブログ記事を読むことがありますが、
いつもこの記事で引っかかるのです・・・
母はちゃんとシグナルを出していたと・・・
私が気が付かなかっただけなのだと・・・
母は身体の異変を感じることが出来るほど、身体や意識が健康であったこと。
それに対し私は、元気づけて終わりでした。
そして、ジェロントロジーなるものを紹介しています。
ジェロントロジーとは、「老年学」であり、
老人と言えども、一人の生きた人間として、
その人が自信を持って生きていけるように、接すること、
このように書いています。
介護の記録として、ブログを書いていて良かったと思います。
後から読み返すと伝わってくることがありますね~
この2~3日後に、小さな取材が母にあったので、
母に元気になってもらいたくて必死で励ましている様子まで、手に取るようにわかります。
全体の流れとしてみると、この日を境に母の身体は下降していったように思います。
この日から、母の身体は舵を切り替えた・・・
生命が閉じる方に向かっていった・・・
「体力がなくなるような感じ」とは、どのような感覚なのでしょう・・・
その感じを捉えることが出来て、それを私に伝えることが出来た・・・
それが、扶美さんらしい・・・と感じています。
この日から生命が閉じるまで2カ月かかっていますね。
徐々に・・・徐々に・・・閉じていった・・・
穏やかに・・・
平和に・・・
2月18日の夕日
by gutsuri
| 2017-02-21 07:00
| 長寿