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102歳の現実

現在102歳の母は、99歳のときに転んで歩けなくなり、

それ以後はベッドの中での生活です。

ベッドが全世界、この生活になって3年が経ちました。

有難いことに、母は健康面ではどこも悪いところはなく、お薬は何も飲んでいません。

ただ、心臓だけは幾分疲れ気味のようではありますが、

それも「まあ、百歳の心臓というのはこのようなものでしょう」

往診の先生はこのようにおっしゃいます。

母はベッドの中で元気いっぱいに過ごしてきました。

毎日、朝と夕方にヘルパーさんが来て、着替えとおむつ替えをして下さいます。

毎日、朝と夕方、顔を見せてくださるヘルパーさんを、母は心待ちにしていました。

外出できない代わりに、ヘルパーさんから、外の風を感じていたのかもしれません。

楽しそうなおしゃべりが聞こえていました。

また、一日に2回の着替えは(来ているものは全て着替えます)

良い運動になると思いました。

腕を伸ばしたり縮めたり、腰を浮かせたり、脚を曲げたり伸ばしたり・・・

そして、右を向いたり、左を向いたりして身体を動かことが、

ベッドの中で過ごす母にとって、良い刺激になると考えたのです。

それを楽しむ余裕が母にありました。
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昨年の秋から、ヘルパーさんに対する拒否が、度々見られるようになり、

冬になると、ヘルパーさんを笑顔で迎える日の方が少ないくらいになりました。

ヘルパーさんだけではなくて、リハビリや訪問入浴に対しても、拒否がありました。

そして12月クリスマスの頃、39度の熱を出したのです。

先生がすぐに往診に来て点滴をして下さったおかげで、母はすぐに回復しました。

尿路感染でした。

そのこともあっていろいろと思いを巡らせ、

「母が嫌がっていることは、基本的にやめるようにしよう」

こう決断しました。

それから一週間は、ヘルパーさんをお休みにして、私がやりました。

入浴は長いお休みにして、週に一度のリハビリだけは続けました。

3年ベッドの生活ですから、いろいろな心配がありますのでね。
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毎日朝9時と夕方4時半、ヘルパーさんが来られる時間なのですが、

この時間に母を起こしておくのが大変だったのですよ。

朝は時によっては、9時を過ぎても眠い日があったり・・・

夜、いつもの時間に眠っても、夜中に何かの折に目を覚まし、

夜中に独り言を言ったり、歌を歌ったりして、活動していることがあるのです。

昼食の後、母は昼寝をするのですが、

すぐに寝ないで雑誌をパラパラとめくっていて、寝る時間が遅くなったりすると、

4時半に起きるのが難しい時もあります・・・

私としては、母に好きなように過ごしてほしいという気持ちもあり、

一方、スケジュールがあるので、それに沿って行動してほしいという気持ちもあり、

両方を調整しながらやってきたのですけどね・・・

そして、母もそれに従って過ごすことが出来ていたのですけどね・・・

こちらのスケジュール通りにはいかないことが多くなりました。

何時に起きて、食事をして、それからこうしてああして、

次にはこの予定があるので、この時間には、起きていてね。

102歳にはこれが難しいのです。
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年が明けてからは、週に3回、朝だけヘルパーさんに来ていただいています。

あとは私がしています。

着替えは一日1回だけ・・・これでも母は大変そうです。

今までよくまあ・・・一日に2回も服を着替えていたものだわ・・・運動とはいえ・・・

今になって気が付きます・・・・

この生活になって、母は毎日笑顔です。

ご機嫌です。

だからというわけではありませんが、

4月からは、リハビリを週に3回に増やそうかなと思案中です・・・


早咲きのクレマチス、アップルアーマンディーがほころび始めました。
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ホワイトセージの葉の上で、ハナグモが何かを捕まえていました
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by gutsuri | 2016-03-30 07:00 | 長寿

介護の極意は喜ばせること。2013年7月に満百歳になった母と共に花や音楽から元気をもらっています。無農薬、無肥料でバラを育てています。母は2016年11月に103歳4カ月で旅立ちました。。


by gutsuri